近年、カロリーの摂り過ぎ、運動不足などの生活習慣により、日本の糖尿病患者は950万人、

 

予備群をあわせると2050万人といわれています。

 

 糖尿病の初期には自覚症状がなく、症状が出現した時には、合併症がかなり進行している場合も

 

あります。早期に糖尿病を見つけ管理をすることができれば、合併症の進行を遅らせ健康に生活する

 

ことができるのです。糖尿病についての正しい知識を養い、定期的な健康診断を受けることが、予防

 

の第一歩となります。

●糖尿病とは

 

 糖尿病は、血糖を下げる働きのあるインスリンというホルモンが不足したり、うまく作用しなくなることにより、血糖値が高くなってしまう病気です。糖尿病は、①1型糖尿病②2型糖尿病③遺伝子の異常やほかの病気が原因となるもの④妊娠糖尿病の4つのタイプに分類されますが、日本の糖尿病の95%以上は、2型糖尿病になります。2型糖尿病は、過食や運動不足などの生活習慣が主な原因となっています。

●糖尿病の合併症

 

 糖尿病の最も怖いところは、合併症が徐々に進行していくことです。糖尿病の合併症の中でも特に多く見られる糖尿病神経障害、糖尿病網膜症、糖尿病腎症を、3大合併症と呼びます。糖尿病に特有の合併症で、血糖コントロールをしないでいると、糖尿病発症時から10~15年でこれらの合併症が出てきます。

 

○糖尿病神経障害

 合併症の中で最も早く出てくるのがこれです。中心となる末梢神経障害の足や手の症状の出かたはさまざまで、手足のしびれ、けがややけどの痛みに気づかないなどです。そのほか筋肉の萎縮、筋力の低下や胃腸の不調、立ちくらみ、発汗異常、インポテンツなど、さまざまな自律神経障害の症状も現れます。

 

○糖尿病網膜症

 目の底にある網膜という部分の血管が悪くなり、視力が弱まります。中には失明する場合もあります。また、白内障になる人も多いといわれています。

 

○糖尿病腎症

 おしっこを作る腎臓の、糸球体という部分の毛細血管が悪くなり、だんだんにおしっこが作れなくなります。すると人工透析といって、機械で血液の不要な成分をろ過して、機械でおしっこを作らなければなりません。週に2~3回、病院などで透析を受けるようになるので、日常生活に大きな影響を及ぼします。現在、人工透析になる原因の1位がこの糖尿病腎症です。

●糖尿病の予防法

 

 肥満を防ぐことが最大のポイントです。そのためには、食事と運動のバランスが大切です。

 糖尿病を防ぐ食事法としては、野菜をたっぷり摂る、決まった時間に時間をかけて食べる、甘いものや脂っぽいものを食べ過ぎない、薄味にする、多いときは残す、などに注意しましょう。

 この他、無理のない適度な運動も必要です。飽きがこないように工夫して続けましょう。

 

 

 

               参考資料/厚生労働省ホームページ

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